迷う時間があるなら、もう手を動かしている
「あなたが下したすべての決意について、また身につけたい習慣の方向に心が動いたすべての瞬間について、行動に移せる最初の機会を、何をおいてもつかまえよ」
— 『心理学原理』第4章「習慣」Seize the very first possible opportunity to act on every resolution you make, and on every emotional prompting you may experience in the direction of the habits you aspire to gain.
今年こそ、と決めたことが、まだ何も始まっていない。ジェイムズはそれを意志の弱さとは呼びませんでした。決意が形にならないのは、脳が「実際に動いた回数」しか記録しないからだと考えたのです。彼は習慣を服にたとえます。新品の上着は体に沿わないが、着るほどに形が移る。形を移すのは決意ではなく、袖を通した回数のほうです。だから助言はひとつしかありません。決めたら、その日のうちにいちばん小さな一度目を置くこと。動かないまま蒸発した決意は、次の決意の通り道まで塞いでしまうからです。
「できるかぎり強く、はっきりした一歩で自分を発進させること」
we must take care to launch ourselves with as strong and decided an initiative as possible
小さく始めるより、初速を全部使い切る。あとから足せる勢いは無い。
「新しい習慣が生活にしっかり根を張るまでは、一度の例外も許してはならない」
Never suffer an exception to occur till the new habit is securely rooted in your life
巻き取っていた糸玉を落とすようなもの。一度の滑りが、何十回分をほどく。
「私たちは自分の運命を紡いでいる。善であれ悪であれ、二度とほどけない。どんなに小さな徳の一撃も、悪徳の一撃も、ごく小さな傷あとを必ず残す」
We are spinning our own fates, good or evil, and never to be undone. Every smallest stroke of virtue or of vice leaves its never so little scar.
「今回は数えない」は本人の申告にすぎない。神経のほうは全部数えている。
「優柔不断だけが習慣になっていて、葉巻に火をつけるにも、一杯飲むにも、起きる時間も寝る時間も、仕事にとりかかることさえ、いちいち意志の熟慮の対象になっている人ほど、みじめな人間はいない」
There is no more miserable human being than one in whom nothing is habitual but indecision
決める力は有限。日課にできることは日課にして、本当に迷う一つに残す。